かつやま子どもの村小学校と出会って

  • 2011.12.10 Saturday
  • 23:49
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 かつやま子どもの村小学校の体験入学に行ってきました。

2泊3日子どもだけの体験です。

ノートも筆記用具も持ち物には書いていません。

ちょっと早く着いたので
「かず」の教室にいる娘のところに
見学に入らせてもらいました。

数のプリントを10枚くらい手元に持って
「取りに行くのめんどくさいから」と
ぱっぱと仕上げて提出して行きます。

隣で「そのプリントとちゃうやろ」とか男の子がいっても
「ええて、大丈夫好きなようにしたらいいんよ」と女の子がフォローしてくれます。

いつもの学校なら
「OOをしたらいけないんだよ」と言われて
落ち込み泣いているのに…
親切な子たちばかりです。

堀さん一人大人に対して生徒は20人くらいいるのに
上級生が下の子を教えているので
堀さんも質問に丁寧に答えていらっしゃいます。

そして・・誰も私語をしていなくて
少なく済まそうなどという生徒がいないのです…

「先生また丸つけに一時までかかるわ〜」とうれしい悲鳴を上げています

生徒たちは、先生の作ってくれたお手製のプリントをやるのですが
それは実在の先生やお友達が顔写真で出てきて、
実際のウエストや身長の長さや、お金の計算や、
例題がとても身近で実用的なものばかりで
時間ぎりぎりになってもまだまだプリントをこなす子ばかりで
うちの娘なんかは後はうちでやるから持って帰ると言いだすほど…

勉強嫌いの子が・・・・とあっけにとられて見ていると
「この学校は宿題がないんやで。えりんちゃんその代りおやつがあるんよ」
と言われながら
どうしても家に持ち帰ると聞きません・・・・。
子どもが遊びながら夢中になってしまう先生の演出のすごさです。

その後子どもたち主催のミーティングがあるというので参加させてもらいました。

「今日は瑛倫ちゃんのお母さんが入るけどいい?」と堀さんが生徒に許可をもらいます。

皆の許可が下りるところが普通の学校ではありえないことでほほえましいです。

中学生の子が司会と書記で前にいて、その子達を囲むように円になって床に座ります。

小さい子は大きい子や先生(皆そこでは先生と呼ばずあだ名や大人と呼ぶ)の膝で
抱かれて座っています。
みんな30分以上じっと大人しく座りながら、
ものおじせず発言をします。

最初のテーマが
「体育館の壁が落ちてしまってて木が外れているのを見つけたけど
誰がやったか知ってる?」でした。

「僕がドッチボールしてて当たって外れたんでつけ直したんだけど」とか

「僕も当たって外れたから付けたんだけど、何回も落ちるんでそのままにしておいた」と

心当たりある子たちが隠すことなく手を上げて自ら打ち明けます。

「そういう時は大人に言ってね。じゃ〜大工さんに来てもらって治すほどのもの?
もしそうなら1万8千円くらいかかるかな」と聞くと、
自分たちで直せそうだというので、
10人くらいの子がボランティアで手を上げて直すと言い出しました。

「お菓子くらいはあげようか・・・」という提案に大人も一人ついた方がいいからと
大人からも一人手を挙げて、手伝うことにしたのですが、
「OOさんにもお菓子上げていい?」と聞くと、
子どもたちからはブーイングで、
「OOさんにはお菓子なしということで」と
決定していくところが子どもらしくて、
大人との信頼関係もできているんだなと
微笑ましかったです。

普通だったら、叱られるかもしれないと黙っているものなのに、
この場所では誰も怒らないので、
僕がやりましたという子がいるのも驚くのですが
それは、大人になった時に、
ずっと長い年月黙っていることによって、心の中に後悔の念を残すのは
可哀そうだからという
大人の配慮があることもびっくりしました。

また、子どもの前でちゃんとお金がいくらかかるという話をして、
自分の行動の一つ一つが、どう言う結果を生み、
それがひいては学費の値上げとかになり
親の負担を増やしてしまうけど…というように、
事細かに子どもたちに説明をします。

お金のことは子どもには隠すという風潮が普通なのにここでは逆で、
自由だけど責任が伴うということを小さいうちから体験していくのです。

学校にミュージックプレーヤー持ってきている子いる?と聞くので
いかんと注意されるのかな?と思ったら
「壊れた携帯をミュージックプレーヤーとして持ってきても良いんじゃないかということを
今日話し合うから・・・」みたいな…常にみんなで規則を作っていくのが驚きます。

「来週のパーティーで食べたいものを上げてください」とか聞くとみんなよくこんなに
メニューを知っている物だと思うほどあげていました・・・。

4つくらいの議題が30分ほどで決まっていきます。

国会の議員に見習ってほしいほど見事です。

司会が全員の名前を知っていることも驚きます。

全校生徒で60人くらいなのでしょうが・・・まとまっていて
誰もが心地よい居場所があり、叱られることがなく、自分で気がついていく…

通常の学校では「OOしなさい」と先生は大きな声で命令するのに
ここでは、誰もが穏やかな声で話し、「OOしてもらっていい?」と
許可してもらうという大人と子供の差がないし、大人が威張ってないし
誰もが平等で同じ給料で、こんな世界があるのか・・と驚くほどでした。

その後面談でしたが、基本的には子どもに決めさせるというスタンスで
学校側が審査するのかと思ったら
「子どもが行きたいならOK.親が行かせたくても子どもが行きたくないと言ったらNG」
なのだそうで、
うちの子も「入れるって」と告げると、「当たり前やろ」の返事でした。

自分が学校を選んで入るというところも、まずあり得ないことですよね。
でも、これこそが、人のせいにしないというか…
自分が決めたのだから、自分で責任も取るという理想の姿なんだなと納得できます。

食べ物のアレルギーとか、預かるにあたって配慮した方が良い事など
先生たちが聞いてくれます。

健康状態は?とか病気は?と聞かれて
こちらはとても緊張しているのですが堀さんは
「そう言えば、OOちゃんは自己紹介したんか?」と小学校の面談してくれている
先生のことをいろいろ教えてくれます。
常にどちらかが上や下にならないように会話も持っていって下さります。

そして・・・
「アスペルガーというのは病気じゃないですよ。これは個性です」の言葉に
涙があふれてしょうがありませんでした・・・。

こんなことを言ってくださるとは夢にも思っていなくて…

「薬で治るものを病気って言うんです。こんな子うちにはたくさんいますよ。ADHDの子も
自閉症の子もいますけど、周りが優しくなるんですよ。
そう言う子も、奇声を発したりしませんし薬を飲まなくても大丈夫になっていくんですよ」
と説明してくださいました。

親としてはそう思っていても、世間は、普通の子に合わせるように
ソーシャルスキルトレーニングを学んでくださいとか言うものですが、
堀さんは首を振ります。
「そんなもの、やらんでも良い」というように・・・。

来年息子が特別支援クラスに入れてほしいとお願いしているのですが
薬を飲んでくれて、病気という診断書を病院からもらってきたら
クラスに入れてあげますという対応だったので
本当に、親として、子どもの幸福だけを考えてくださる環境に巡り合えたことを
感謝してやみません。

この学校は登校拒否の子とか問題児を扱う専門的なフリースクールというものでは
けしてないのですが、
どんな子もできる子ができない子を助けて、
小さな社会ができあがっています。

最後に堀さんが「瑛倫ちゃんとは仲良くできそうな気がする」と
まるでお友達が増えるかのような発言で、「気が合いそうだ」とおっしゃってくれて
おみやげをくださいました。

弟にもといって外国に行ったときにたくさん買っていらっしゃるようで
音の出るものや、光るものなどを下さいました。

本来なら私がお世話になりましたとお菓子でも持って行きたかったのですが
賄賂のように見えるのも嫌だな~と手ぶらで伺ったのに・・・
お土産までいただくなんて・・・

ここまで、子どもを喜ばせてあげようというスタンスがある人も初めてでした。

HEGLの右脳教育も素晴らしいけど、
努力して毎日トレーニングして、できた人がたどり着ける世界とは違い
どんな子どもたちでも努力しているという実感のないまま
いつの間にか遊んでいるうちに身につけてしまっているという感じなので
ここは子どもたちにとって理想郷のようです。

家では朝起きない、着替えない、風呂も入らない、食べなさい、着替えなさいの
毎日だったのに・・・
3日間良くみんなと生活できたな~と不思議なくらいでした。

親がいない方が子どもが自立していくのかな…と思うと
すぐにでも通わせてあげたくて来月から早速入ることにします。

25日からは雪まつりがあります。
どんな人も体験ができます。
入学を考えていない人も、そういう環境に身を置くと
子どもの新たな一面と、子どもへの接し方が変わる自分を見つけることができます。

優しさと、信頼と、待ってあげる忍耐と・・・

堀さんは前日北アルプスから来て、明日には和歌山のきのくに子供の村に
車で向われるそうです。

他にも北九州に学校があるのですが
マイカーでどの学校へも英語や数を教えに廻られています。

まったくえらぶることなく・・・
子どもより下に入るくらい謙虚で…

こういう学校が全国に増えて行ってくれたらと思いつつ
堀さんの体が持たないだろうな・・と思いつつ・・・

子どもたちが最近荒れているというけど・・・
きっと発散する場所がないからかもしれません。
この学校は、日課で全精力を傾け
放課後も、寮でも遊ぶので
エネルギーを良いように使うから
娘はとても良い顔をして帰ってきました。

小学校まで4時間かけて行き
週末自宅に向かえるという生活を
始めようかと思います。

そのくらいの価値があるほど
全国からの見学者が絶えませんが
一度は必見の小学校です。

今まで自分の持っていた価値観が
音を立てて行くのをぜひ味わってください。



(おみやげのおもちゃを息子がどれほど気にいったのか…
 大人が見ても??と思うのですが、
 子供以上に子どもの気持ち、子どもの好きなものがわかるのが
 堀さんの魅力です)


 

コメント
ありがとうございます。
うちも22日に卒業式です
卒業生の方も皆来てくれる暖かい式に
去年から涙しました。
羨ましいです。財産ですね
  • 秀夏
  • 2014/03/05 2:52 PM
私もここの卒業生です。
ここに通うと第二のふるさとみたいに思います!卒業生のほとんどから「かつやまに帰りたい」など聞いたりします。

ここに通わせてくれた両親にすっごく感謝しますね。
  • riko
  • 2014/03/05 2:07 PM
凄い楽しい学校ですよね?
6年生の一年間しか居なかったけどこの学校の記憶は去年の学校生活以上に
覚えてます。

毎日凄い楽しかったです。

  • ここの卒業生
  • 2012/03/09 9:08 PM
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ニューヨークで歌と演劇を学び 帰国後はミュージカルカンパニーで活動したり、 アイドルのマネージャーをするなど芸能に携わるなど 思いのままに行動し、自由に暮らす。 結婚・出産後は 夫の負債を背負い経済的に追い詰められ、 育児に不安を抱えながらも 社会運勢学の第一人者・村山幸徳氏のもとでの気学や仏教について学び、 方位を活用し、 出会う人の言葉を受け入れ、 流れのままに生き始める。 子育てをしながらでも自分の好きなことをしようと 師の教えを基に気学講座を開き、 多くの女性が自立できるよう気学を伝授する。 受講者の自立を促すため、支払いにルールは設けず、 物々交換や数年後の支払いなど、なんでも「よし」とし、 銀行口座を見ることもなかった。 それでも豊かさは循環するようになり その後も心の向くままに、 見えない世界、エネルギーの世界、神秘の世界を学び、 世界を旅するように生活する。 2020年。 あるきっかけで自分の過去生をみにいくことに。 霊的能力の高い神官だった自分が過去にしていたことを見た時 神秘の世界と 今ここにある日常の生活とのバランスの大切さに気付き 新たな人生のフェーズへと入っていく。 現在は、波乱万丈な人生での学び・体験を伝え、 女性が自立し、自由な人生を送るために ありのままの自分を生きるセッションを行う他に 「人生を心から楽しむ 心理学の講座」 「易の講座」などを開いている。

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